試作アニメーション全体
今月はSpineを使ったアニメーションの試作をしていました。
アニメーションは時間がかかるのであまり手は出さないつもりなのですが、
受精と卵割だけは手が抜けない! ということでここはアニメーションにします。
というわけで試作結果がこちら!
どうでしょう。手探りにしては結構受精のアニメーションらしくなっているのではないでしょうか。
なお、ツクールMZにSpineの画像を表示するために奏ねこま様の『PictureSpine.js』を利用させていただいています。
卵子
卵子の設定はこんな感じ。
メッシュの頂点を適度に配置して、それらのウェイトを画像の上の方のちょっと離した所にあるボーンに対応させています。
そのボーンを動かすことで画像の一部が動くようになっています。
卵子のふわふわした動きはx軸とy軸でそれぞれ別のアニメーションを作成し、ゲーム上で同時にアニメーションを再生することで合成しています。
このときx軸とy軸の周期をずらしています(x=80フレーム、y=100フレーム)。こうすると合計した周期が長くなって、規則的な動きに見えにくくなっている……はずです。
動きの規則性が分かりづらいようにすると、画面を見続けたときに飽きが来るスピードを緩やかにできるのではないかと思っています。このデータでは卵子のふわふわした動きよりも精子につつかれる動きのほうが大きいのであまり効果は実感できませんが。
精子の突く動きも少し複雑になるようにした方が良いかな……でも卵子をつつく動きは同じ動きを規則的に繰り返すから良いような気もします。何事も使い分けですね。
ともあれ実験してみた手応えとしては地味ながら簡単に実現できて負荷がかかるような処理でもなさそうで悪くはなさそうです。立ち絵の息遣いを表す揺らぎとか、他のデータに流用できるのではないかと思っています。
精子
精子の動きは卵子をつつく斜め4方向の精子と、それ以外のモブ精子で構成しています。4方向の精子は独立して動くため単体の画像、モブ精子は全部まとめた画像になっています。
精子の動きはSpine4.1の新機能のシーケンス機能でコマ送りアニメのように2枚の画像を切り替えています。
全ての精子をバラバラの画像にして、精子の尻尾にボーンを設定して揺れるようにすればもっとリッチな精子表現にはできるのですが、現実の精子の動き的にも負荷的にもこれで良いかなと思っています。
……でも、ゆったりと精子の尻尾が動く作品を見るとこっちの表現も良いなぁと気持ちが揺れてしまうんですよね。
卵割
そして続いて卵割アニメーション。
受精のアニメーションは結構な数の先駆者様がおられるのですが、卵割になると途端に少なくなってしまうんですよね。
pixivを見ても受精タグはいっぱいある(約1万件)んですけど、卵割は殆どありません(約100件)。受精タグで卵割してくれているものも稀にありますが、カテゴライズされるほど性癖として確立していない……。
もしかするといつの間にか性癖が成長しすぎていて多くの人を振り落とすレベルになってしまっているのではないかと不安になります。
……が、よく考えてみれば6年前のゲームの時点でブラートに包んだ卵割を出していたので今更かもしれません。歳を取って性癖が尖ったわけじゃなくて、最初からだった…………。
そんなわけで参考にできるものも殆どない中、現実の卵割の様子とにらめっこしながら、Spineのアニメーションとしてどう落とし込むのが良いのか試行錯誤していました。顕微鏡で見えてる現象だけを拾い上げるのが良いのかかとか、理科のイラストのようにもっと細かいところまで表示するかとか……。どこで嘘をつけばえっちに見えて、どこで現実に従えば納得できる絵面に落とし込めるかの模索です。
受精した瞬間の受精卵は、まだ遺伝子的には母親の遺伝子と父親の遺伝子が前核として別個に存在しています。
卵割、とくに最初の卵割こそ新しい遺伝子が誕生した瞬間ではないでしょうか。
というのをなんとか表現できないかと考えて、卵割前の核の色と、卵割後の核の色を変えています。
先駆者が少ないということは多くの人が正解と感じる形がはっきりしていないということでもあるので、これで良いのかな……と悩みながら模索しています。
……こうして記事に書いて言葉にしてみると、このアニメーションの説明はこの認識で合っているんだろうか、この現象の説明は合っているんだろうかとだんだん不安になってきますね。
受精から卵割までの間に起こる現象、私が調べた資料だと理科系の動画で詳しく説明してくれるところと体外受精のクリニックのHPで詳しく説明してくれているところが分かれていて、排卵から出産までの現象と動画がひとまとめになっている教科書が欲しいな……となりました。
よりえっちなアニメーションを作るためにもっと勉強しないと……。