【制作振り返り.1】『かなちゃんは魔法少女』製作期間2年10ヶ月の作業時間のまとめ

『DLsite様:『かなちゃんは魔法少女~もしも変身シーンを見られたら~』
『FANZA様:かなちゃんは魔法少女~もしも変身シーンを見られたら~』

 

先月の記事で書いたとおり、今月は『かなちゃんは魔法少女』製作期間2年10ヶ月の作業時間を記録したデータを振り返るまとめ記事となります。

※作業時間はRescueTimeというソフトを使って計測しています。この計測時間はざっくり説明すると「実際に手を動かしていた時間」になります。ソフトの前で手を止めてぼんやりしたり考え事をしてると時間は計測されません。twitterやpixivを見てる時間はサボってる時間としてきっちり測定されます。でもpixivって資料として見たりするから判断が難しいよね。

作業時間グラフ

まずは振り返りの素材になるグラフがこちら!
『かなちゃんは魔法少女』の制作に本格的に取り組みだした2017年8月から、完成した2020年3月までの月ごとの作業時間をグラフにまとめました。厳密には4月1日までなのですが、このグラフでは計測外としました。
ちなみに総作業時間(少なくとも物理的に手が動いて計測された時間)は『1648時間』となりました。
こまかく一月ずつこの月はこんな作業してたなぁ、と当時の画像なんかを合わせて見ていっても良いのかもしれませんですが、この記事ではざっくりバン!バン!バン! と大きな分析のみにとどめましょう。

近似曲線

こちらは先程のグラフに二次関数で近似を取ったものです。……いや、月別の作業時間の近似を取って何を得るんだと思わなくもないのですが、なんとなく、傾向が出るのです。

緩やかに中だるみしてる!!

他の作業と並行していた2018年後半~2019年頭が大きくグラフの真ん中を引き下げているのですが、そこは次の項目においておくとしても開発開始から2018年上旬も緩やかに作業時間が落ちている……!
開発開始当初のように月90時間、1日あたり3時間(※休憩や資料検索を除いた物理的に手を動かした時間)を捻出できていれば……と思わずにはいられません。ですが、開発終盤にその頃の作業量に戻ってきたときに結構体力的に厳しかったんですよね。
私の本来の能力は月4、50時間で、一番作業時間が取れていた開発開始当初は、その前にフリーゲームをトントンと2本作ってノリにノっていた異常な時期だったのかもしれません。
どの時間を基準に次のゲームの作業量を見積もるか、よく考えないといけませんね。オリンピック選手のつもりで全速力でマラソンを走ると、途中で怪我をして動けなくなってしまうこともありますので……。

途中で割り込むタスク

2018年の9月から2019年の3月は「その他」作業が一番に躍り出ています。この時期はゲーム制作と他の作業を並行して行っていました。
というのも、ゲーム開発は長い期間が必要で締切も遠くになってしまうので、どうしても「1年以上後のゲーム完成よりも先に今完成させないといけない作業」というのが数年に一度出てきてしまうんですよね。
数年に一度出てくる……ゲーム開発は数年かかる……ということは、次のゲームを作っていればまた同じような期間が出てくる可能性がある、ということです。
ゲーム開発以外の全ての関係を捨てて3年程生活する、というのは環境を整えてもなかなか難しいので、次はこういう要素も踏まえて開発期間をさらに+数ヶ月で見積もっておくべきなのかも良いかもしれませんね。

切り替えても作業時間が戻らない

2019年4月に「その他」タスクが一段落して、さぁ、ここからエンジン全開でゲームを開発するぞ! となることを、期待したのですが……そう、期待しただけでは上手くいきませんでしたね。ここは完全にスイッチの切替に失敗してしまったところです。
……でも、今当時の作業内容の履歴(毎日何の作業をしたかはちゃんとメモに記録しているのです)を見直しても、毎日作業自体はできてるんですよね。時間を足し合わせると全速力の頃より低いというだけで。……何が足りなかったんでしょうね。この頃の辺り、確かに中だるみではあるのですが、明確に何が悪かったかを探すと難しいところなんですよね。

締め切り

ラストスパートの半年間です。流石にここまで来ると火がつくというか、ゲーム開発以外の多くのことを捨てた生活ができるようになりますね。(マーフィーの法則というものはあるもので、よりによって今! というプライベートなアクシデントがいくつか重なって1月2月がちょっとへこんでたりしますが)
ジグソーパズルがだいたい埋まって、残りのピースを当てはめていく段階です。
それまではジグソーパズルに色を塗って、磨いてピカピカにして、ビーズとかでデコレーションして……と手間をかけていたところを、完成のために過度な装飾は切り捨ててパズルのピース! はめる! ピース! ハメる! と、とにかくタスクを潰していく日々でした。

まとめ

こうしてまとめてみると、開発中盤の作業時間の少なさをなんとかしたい、に尽きますね。よくある話ではありますが。
開発初期ほどの勢いもなくて、開発終盤ほどの火のついた焦りもない、追加のエンジンが何もない時期……もしかすると”そこ”が本来の能力なのかもしれませんが、それでも一度作った経験をもとに何らかの手は打てそうな気がします。
これだけグラフを見ての結論なのですが、「次のゲーム開発の私はきっとうまくやるでしょう」ということになってしまいます。
一度大きいゲームを作ってみないと感覚として分からないこと、たくさんありましたからね……。そして、その感覚はまだ上手く言語できていないのです。次以降の振り返り記事で細かく掘り下げてちょっとずつ言語化していきたいところですが。

あと、一人で全部の作業を担当してるのもあって、どの時期になんの作業(テキスト・イラスト・システム)をどれぐらいの時間行ったのか、というのも取っておけば私の個性が出るデータになったかもしれないな、と思いました。でも、作業内容ごとのグラフも記録していくと今度は記録が煩雑になりすぎてしまいます。
…………と、思っていたら、この作業時間を取っているRescueTimeにはデータを細かく分けてダウンロードできるAPIがあることに気付きました。少なくとも3年間手動でメモしてきた時間の記録作業は自動化できる……(何の作業をしたかは手動でメモしないといけませんが)。自動化できるものは自動化……自動化したら手動では面倒なレベルに細分化もできる……。困ったことに新しい”おもちゃ”を見つけてしまいましたね……そういうコーディング大好きなんですよ……。

DLsite様で8000本突破!

『『かなちゃんは魔法少女~もしも変身シーンを見られたら~』がDLsite様で8000本を突破しました! 遊んでいただいた皆様ありがとうございます!
おそらく次回12月の記事はアップデートの報告となるかと思います。多分、できるはず……。
えっちではないところの立ち絵の追加……そう、かなちゃんの姿が変わってしまうので、テキスト量があるにも関わらず立ち絵がなかったイベントが一つ、ありました。そこを補強する予定です。